交通事故問題に強い弁護士の相談マニュアル【東京版】

サイトマップ

現役弁護士が監修する交通事故問題の解決方法まとめ

交通事故問題に強い弁護士の相談マニュアル » 正しく対応するための交通事故基礎知識 » 損害賠償について

損害賠償について

交通事故で被害者が請求できる賠償金にはどのようなものがあるのか、具体的な例を挙げて分かりやすく解説しています。

交通事故における損害賠償とは

交通事故で発生する損賠は、物的損害と人身損害に分類されます。それぞれの補償範囲は以下のとおりです。

物的損害

物的損害(物損)とは、車が壊れたなどの「物」についての損害です。動物は法律上「物」と考えられているのでペットが死傷した損害も「物的損害」です。つまり人に関する損害以外はすべて物損と考えましょう。

たとえば自動車やバイク、自転車、衣類や所持品などの物についての損害が物的損害です。

物的損害に関して賠償金を請求できる項目には、修理費用や代車使用料、休車損、評価損などがあります。

修理費用

「修理費用」は事故によって破損した自動車などの修理にかかる費用です。 車を修理工場に持ち込んで業者に見積もりを出してもらい、保険会社のアジャスターと調整をすることによって金額を決定します。

買い換え費用

車が全損して修理が不可能なケースや、修理すると車の時価よりも高額な費用がかかってしまうケースにおいては、買い換え費用が認められます。買い換え費用として支払われる金額は、車の時価が限度となります。

代車使用料

自動車の修理中や買い換えに要する期間に使用するための代車の使用料です。レンタカー代を基準に算定します。

ただし、代車は永遠には認められないので、一定期間(2週間~1か月程度)を超えると打ち切られます。その場合、代車の必要性が特に高いことなどを主張して保険会社に納得させれば、使用期間を延長できる可能性があります。

休車損

タクシー会社や運送会社などが交通事故に遭うと、自動車を利用できなくなって営業損失が発生します。そのような営業損失は、休車損として相手に請求することができます。

評価損

評価損とは、事故車となったことにより、車の価値が低下したときに認められる損害です。
保険会社との示談交渉の段階では認められないことが多く、そのような場合には弁護士に依頼して裁判をする必要があります。

また交通事故に遭ったら必ず評価損が認められるわけでもありません。裁判でも評価損が認められるのは外車や高級車、登録年数が新しく走行距離の少ない車などに限られる傾向にあります。

どのような損害をどこまで請求できるかは事案によっても異なってきますので、迷った場合には、交通事故に詳しい弁護士に相談してみてください。

人身損害

交通事故によって人が死傷したときに発生する損害を「人身損害」と呼びます。人身損害として賠償金を請求できる項目は、治療費や入院費、通院のための交通費、休業損害、逸失利益、慰謝料など。被害者が死亡してしまった場合には、葬儀費や死亡逸失利益も項目に挙げられます。

治療費、入院費

病院で診療や治療、検査などを受ける費用や薬代、入院費や手術費などは、すべて人身損害として損害賠償の範囲に入ります。

交通費

病院に通院するための交通費も相手から支払を受けられます。高速道路代や駐車場代も支払ってもらえますし、自家用車を使って通院した場合には1キロメートル15円の計算でガソリン代を支払ってもらえます。

休業損害

「休業損害」とは、事故による治療のために仕事を休んだ場合の減収分を補うものです。 会社員や自営業者、アルバイトなどの有職者に認められます。主婦などの家事労働者のケースでも、家事に経済的な価値があると考えられるので、休業損害が支払われます。

逸失利益

逸失利益は、後遺障害が残って労働能力が低下したり死亡したりしたことで生涯収入が減少してしまうことに対する賠償金です。後遺障害が残ったケースや死亡事故のケースが支払われます。

逸失利益が認められるのも、会社員や自営業者、アルバイトなどの有職者ですが、主婦や学生、子どもなどにも逸失利益が支払われます。通常は、就労可能年齢の限度である67歳までの分が支払われます。

慰謝料

「慰謝料」とは事故による精神的苦痛に対する損害賠償です。被害者が怪我をした場合には「入通院慰謝料(傷害慰謝料)」、後遺障害が残った場合には「後遺障害慰謝料」、死亡した場合には「死亡慰謝料」がそれぞれ支払われます。

慰謝料が支払われるのは人身事故だけであり、物損事故では原則として慰謝料請求できません。

葬儀費用

交通事故で被害者が死亡すると、葬儀費用も損害の内容として認められます。裁判基準では、だいたい150万円を限度として、実際に葬儀にかかった金額が賠償金額として認められています。

損害賠償できる人は?

交通事故が発生した場合、加害者に損害賠償請求ができるのは基本的に「被害者本人」のみ。ここでいう被害者とは、交通事故によってさまざまな損害を直接被った本人のこと。すなわち、物損事故であれば破損した自動車・バイク・自転車などの所有者、人身事故であれば治療・入院が必要なケガを負った人を指します。家族であっても、本人以外の第三者が勝手に損害賠償請求することはできません。

ただし、被害者が未成年者の場合には、法定代理人である親が損害賠償請求します。また被害者が植物状態になってしまった場合には自分で請求できないので「成年後見人」を選任して、その人が代わりに賠償金請求の手続きを進める必要があります。

さらに、死亡事故の場合は被害者が亡くなっているため、本人による損害賠償請求はできません。その場合、死亡した被害者が有していた損害賠償請求権は被害者の配偶者・子供などに相続されるので、これらの相続人が被害者に代わって損害賠償請求を進めます。

損害賠償額を決める3つの基準とは

交通事故の損害賠償額を計算するためには、3つの基準があります。その基準を簡単に紹介します。

自賠責保険の基準

自賠責保険の基準は、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)が被害者に支払う保険金を計算するときに使う基準です。自賠責保険とは、自動車・バイクの所有者が必ず加入しなければならない強制加入の保険です。人身事故の被害者に対し、最低限度の補償をするためにもうけられています。あくまでも「最低限度」であり、被害者が被ったすべての損害の補償を行うものではないため、自賠責保険の基準は非常に低くなっています。

任意保険会社の基準

任意保険会社の基準は、任意保険会社が被害者に支払う保険金を計算するときの支払い基準です。この基準はそれぞれの任意保険会社が独自に設定しているため、個々の保険会社ごとに多少異なります。全般的に、算出される損害賠償額は自賠責基準よりは少し高くなることが一般的ですが、次に紹介する法的な基準としての「弁護士(裁判)基準」と比較すると随分低くなります。

弁護士(裁判)基準

弁護士基準は、交通事故の損害賠償請求訴訟(裁判)において裁判所が採用している計算基準で、「裁判基準」とも呼ばれます。弁護士が任意保険会社と示談交渉を進める際にも弁護士基準が使われます。交通事故の過去の裁判の蓄積を根拠としている基準です。 被害者が弁護士基準を知りたいときには、「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準(通称:赤い本)」などの法律家向けの専門書籍を購入して読んでみると良いでしょう。

弁護士基準で損害賠償額を計算すると、多くのケースで他の2つの基準と比べて大幅に高額になります。

被害者が自分で任意保険会社と示談交渉をするときには、通常、「任意保険基準」を使われてしまうので、慰謝料などの損害賠償金が低い水準になってしまいます。そのようなとき、弁護士に依頼すると高額な弁護士基準での交渉が行われるので、賠償金が一気に増額されるケースも多々あります。 交通事故に遭い、被害者が自分で保険会社と交渉していて相手の提示する慰謝料に納得できない場合には、その金額が果たして妥当なのかどうか、弁護士に相談して確認することをお勧めします。

正しく対応するための交通事故基礎知識
交通事故解決に必要な弁護士費用とは
弁護士に依頼することで請求できる交通事故の慰謝料
交通事故で起こり得る後遺症の種類
後遺障害の等級早見表
交通事故の被害を保障してくれる保険の種類

ページの最初へ